EIZO FlexScan L567:古き良き名機との再会、そして雑記
かつての液晶モニター市場で、プロフェッショナルや色再現性を重視するクリエイターから絶大な信頼を受けたEIZOブランド。その中でも「FlexScan L567」は、当時のEIZOらしい高品質な映像と耐久性を兼ね備えたモニターとして知られています。
今回はこのL567について、スペックや実際の使用感、現代における価値、そしてちょっとした雑記も含めてレビューしていきます。
EIZO FlexScan L567 レビュー|今なお使える四隅までクッキリな液晶モニターの名機
■ スペック紹介(仕様概要)
項目 | 詳細 |
---|---|
モデル名 | EIZO FlexScan L567 |
発売時期 | 2004年頃 |
液晶パネル | 17インチ S-IPS |
解像度 | 1280×1024 (SXGA) |
アスペクト比 | 5:4 |
視野角 | 水平/垂直 170度 |
輝度 | 250 cd/m² |
コントラスト比 | 450:1 |
応答速度 | 20ms(GtoG) |
入力端子 | DVI-D ×1、D-Sub15ピン ×1 |
スピーカー | 非搭載 |
VESAマウント | 対応(100×100mm) |
カラーモード | sRGBモード対応 |
消費電力 | 約30W |
調整機能 | ピボット、チルト、スイーベル、高さ調整すべて対応 |
■ 使用感レビュー
発色の良さと視野角の広さ
FlexScan L567は、S-IPSパネルを搭載しており、視野角の広さや自然な発色が大きな特徴。左右や上下から見ても色味が崩れにくく、画像編集や長時間の作業でも目の負担が少ない設計です。
特にグラフィックデザイナーや写真のレタッチ作業を行うユーザーにとって、L567のsRGBモードは極めて重要。当時としては非常に優秀なカラーマネジメント性能を持っており、今見ても色再現性の高さは感じられます。
長時間使用でも目に優しい
画面のフリッカー(ちらつき)が少なく、明るすぎない250cd/m²の輝度は、日常的な文書作成やWEB閲覧に適しており、目への負担を軽減します。スタンドの柔軟性も高く、ピボット回転にも対応しているため、縦型作業にも最適です。
今でも使える?
DVI-DとアナログRGB(D-Sub15ピン)というやや古めの端子構成ですが、DVI→HDMI変換アダプタを使えば、現代のPCにも問題なく接続可能です。
表示解像度は1280×1024とやや物足りないかもしれませんが、SNS投稿作業や文章作成、レトロPC再利用といった目的なら十分に活躍してくれます。
■ 雑記:液晶の名機「L567」
EIZOといえば医療現場や印刷現場での信頼が厚いブランド。その中でもL567は、まさに“個人でも手が届くプロフェッショナル機”として、発売当時から話題になりました。
実は中古市場でも今なお一定の人気を保っており、特に「S-IPSパネルの写りの良さ」を評価する声が絶えません。低価格帯のVAやTNパネルが多い現在では、このL567の画質の良さは際立っています。
その耐久性も折り紙付きで、発売から20年近く経った現在でも問題なく動作する個体が多く、「EIZO品質」の高さを物語っています。
■ まとめ:まだまだ現役
EIZO FlexScan L567は、時代を超えて「使いたくなるモニター」です。現行の4K・HDRモニターと比べるとスペックは見劣りするかもしれませんが、発色の自然さ、目への優しさ、そしてEIZOならではの堅牢性は、今でも十分な価値があります。
レトロPCやセカンドモニター用途、文書作業、そして“モニター愛好家”にとって、このモニターは今もなお魅力的な一台です。